どうしてこの福牛で後縦靭帯骨化症(OPLL)?
ありきたりの理由です。
2011年の正月ごろより、手に力が入りづらくなったり、膝がカクッと抜けたりするようになったので、いろいろと調べてもらってみた結果、後縦靭帯骨化症(OPLL)であることが判明したのです。
診断が下るまでにどのくらいの時間を要したか?
自分の体が少々やばいかもしれないと感じ始めたのは、2010年の10月くらいだったと思います。薬局と学校の仕事は、ともに「背筋を伸ばしつつ首だけをカクッとまげて下を向きつづける」という姿勢をとらざるを得ない時間が結構長く、どうしても頸部に負担が掛かります。肩〜頸部が慢性的にこっているだけならまだ良かったんですが、頭を後ろに反らせると手にじわーっと電気がとおるような痺れ感を覚えるようになりました。日常に支障を来たすようなこともなかったので、病院にはまだ行ってませんでしたが、先にも述べたように、2011年の年明け頃より少々日常生活に支障を来たすようになったため、近所の一般病院(60床)の整形外科を受診。そこからの紹介で近所の大学病院に転院、同年3月に1週間の検査入院の結果、OPLLと診断されたのです。
他の方の話を詳しく聞いていない段階ですので、まだ解らないですが、かなりスムーズに診断が下ったほうなのでは?と思っています。
診断前にどのくらいの知識を持っていたか?
2007年1月に実施された第19回社会福祉士国家試験(第9回精神保健福祉士国家試験)の共通科目である医学一般の問題75に次のような問題が出ていましたので、名前は知っていました。
問題75 介護保険制度の特定疾病に関する次の記述のうち、正しいものの組み合わせを一つ選びなさい。
A 後縦靭帯骨化症では、単純X線側画像において、脊髄の圧迫の程度を確認できる。
あんまり大きな声ではいえませんが、生まれて初めて出会った病名でした。原稿に書かなければなりませんので、一生懸命病気について調べました。へるす出版に入稿した説明の文章は次のとおりです。(校正前の原稿の内容ですので、出版されているものとは内容が違うかもしれません。)
◆後縦靱帯骨化症は、脊椎椎体の背中側を縦に繋いでいる後縦靱帯が骨化して増大した結果、脊髄やそこから分岐する神経が圧迫されてしまう原因不明の疾病である。単純X線側画像おいて椎体後縁に平行する骨化像を確認することができるが、脊髄圧迫の程度を確認するためには骨に邪魔されることなく脊髄を撮影することの出来るMRIが有用である。よってAは誤りである。
◆なお、後縦靱帯骨化症、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症は、いずれも難病対策要綱に基づく特定疾患治療研究事業の対象疾患でもあるので、併せて覚えてほしい。
だいぶさらっと流している感が否めないですが、字数の制限もある上に、国家試験での出題頻度がそれほど高くない病気ですので、仕事としては満足してもいいと思っています。
こうした経緯で、公費で医療を受けることもできるし、いざ介護が必要な状態にまでなれば介護保険も使える病気であることを知っていましたので、病名を聞いた瞬間から前向きに病気を捉えることが出来ましたが、これはおそらくかなり稀なケースであると心の底から思っています。(そうでなければ、私の職業人としての存在意義はないです(苦笑)。)
福牛で何をしようと思っているか?
「私の力で患者さんを救う!」とカッコつけたいところですが、私を誰かが救って欲しいです(苦笑)。
ただし、一応、研究と医療と教育と福祉の背景を持つわが身に、こうした病気が降りかかってきたのも何かの思し召しでは?と思わないでもありません。何らかの形で社会に貢献したいと思いますので、自分が体験した事の中、そしてこれから先色々な方からお話を聞かせていただく中から、色々な情報を発信させていただけたらと考えています。
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